ライブレポート: Frozen Crown (東京)
イタリアのバンドFrozen Crownによる、渋谷で2時間のパワーメタルフェス
2023年6月2日、東京渋谷のSpotify O-WestにてFrozen Crownのライブ
2017年ミラノで結成された、イタリアのパワーメタル・バンドFrozen Crown 。ここ数年で、バンドはパワーメタル・ジャンルのトップへと急速に駆け上った。過去5年で4枚のスタジオアルバムを発表。このジャンルで最高なアーティストとして、過去の作品がマッチする。最新アルバム“Call of the North”のリリースを記念して、Frozen Crown が2時間のヘッドライナー・ショーとして東京に戻ってきた。若手のパワーメタル・バンドが2時間のベッドライナーショーをするのはあまりない。日本のファンのために素晴らしいショーを見せてくれたので、バンドがそのチャンスを得れたことを嬉しく思う。パワーメタル・ジャンルは、とても楽しくてみんな良い人が多い。Frozen Crown のパワーメタルは革新的ではないが、非常に優れている。高速ギター、キャッチーなコーラス、それに王国・戦い・壮大な冒険の物語、期待通りのジェットコースターな音楽が特徴。パワーメタルのライブがこんなに楽しかったのは、2015年にUnleash The Archersが日本でプレイして以来だ。
最初の2枚のアルバム、2018年代の “The Fallen King” と2019年代の“Crowned in Frost”の後、Frozen Crownは3人のメンバーを失った。オリジナルメンバーは、Federico Mondelli (リードギター) とGiada “Jade” Etro (ボーカル)で、当時は夫婦だった。3人の新メンバー、ギターにFabiola “Sheena” Bellomo 、ベースにFrancesco “Ikki” Zof、ドラムにNiso Tomasini を迎え、続ける事を決意した。東京のステージでのバンドを見る限り、現在のラインナップはサウンドが素晴らしいだけでなく、メンバー同士の仲も良さそうだ。リズムセクションはしっかりしていて、ショーのやり方を知っている。Fabiolaについて、バンドリーダーのFedericoは素晴らしいギターパートナーを見つけた。2人のギタリストは全く違うが、お互いをよく補いあっている。氷の女王Giada “Jade” Etroは、このタイプの音楽にぴったりな声の持ち主。彼女のリードボーカルは、Federicoのバックボーカルと非常によく組み合わさっている。
ショーでは、バンドの 4 枚のアルバムから、聴きたい曲をすべてをプレイしてくれた。アルバム”Crown in Frost”の ’Neverending’ で、素晴らしいショーをオープン。音楽キャリアの旅の始まりで、2 時間後デビュー ・アルバム収録の’The Shieldmaiden’ で終えた。最新アルバムから’Black Heart’、’Call of the North’、’Fire in the Sky’を披露。2021年発表のアルバム”Winterbane”の日本盤ボーナストラック収録の、Judas Priest のカバー曲 ‘Night Crawler’もプレイ。ショーのハイライトは、Federicoの長いギターソロとジャムセッション。彼はミュージシャン/エンターテイナーとしてスキルを輝かせ披露した。明らかに、ファンのためにプレイするのが大好きなバンドによって行われた素晴らしいショーだった。私は、このイタリア人たちが、引き続き頻繁に素晴らしい音楽をリリースして、またすぐに日本のステージに戻ってくることを願っている。